「やることが多すぎて、何から手をつければいいかわからない」
そんな状態に一度でも陥ったことがあるなら、この本は読む価値があります。
「エッセンシャル思考」は2014年出版のビジネス書ですが、日本累計40万部・世界40カ国で翻訳というロングセラー。
Apple・Google・Twitterなどのアドバイザーを務めたシリコンバレーのコンサルタント、グレッグ・マキューンが書いた全米ベストセラーです。
この記事では内容の紹介だけでなく、「向いていない人」も正直に書きます。
エッセンシャル思考ってどんな本?
「より少なく、しかしより良く」がすべて
この本のメッセージは一言でいうと「より少なく、しかしより良く」。
99%の無駄を捨てて、本当に重要な1%に全力を注ぐ——そのための考え方と仕組みを体系的にまとめた本です。
タイムマネジメントやライフハック本とは少し違います。
「どうやって効率よくこなすか」ではなく、「そもそも何をやるべきか」を根本から問い直す本です。
克服すべき「3つの嘘」
著者は、多くの人が陥っている思い込みを「3つの嘘」と表現しています。
- 「やらなくてはいけない」→本当に自分がやらなきゃいけないのか?
- 「どれも大事だ」→本当に全部が同じくらい大事か?
- 「全部できる」→本当に全部やれるのか?
この3つの思い込みを手放すことが、エッセンシャル思考の出発点です。
本の3ステップ構成
①見極める——何が本当に重要か
まず大事なのは「何が本当に重要か」を見極める技術です。
そのために必要なものとして著者が挙げるのが、じっくり考える時間・睡眠・遊び心・厳しい判断基準。
特に「90点ルール」という概念が印象的で、「90点以上でなければやらない」という基準で物事を判断することを勧めています。
有名な言葉があります——「絶対にイエスと言いきれないなら、それはノーである」。
②捨てる——やらないことを決める勇気
見極めた後は、それ以外を「捨てる」ことが必要です。
この本で特に実践的なのが「上手な断り方」の章。仕事を断れない、頼まれると引き受けてしまう、という人にとって直接的なヒントが書かれています。
また「サンクコスト(埋没費用)」の考え方も登場します。「もうここまでやったから」という理由で続けている無駄をやめる判断をするための考え方です。
③しくみ化——努力せず続けられる状態を作る
最後は、エッセンシャル思考を意識しなくても自動的に実行できる「しくみ化」です。
習慣・バッファ(予備時間の確保)・小さな一歩から始める前進法など、実践的な方法がまとめられています。
正直なネガティブポイントも
この本への正直な感想として「同じことの繰り返しが多い」という声があります。
300ページ超の本ですが、核心のメッセージは「やることを絞れ」に集約されており、様々な角度から同じことを繰り返し述べている構成です。
また「会社員には実践しにくい」という指摘もあります。
著者はエグゼクティブや起業家向けに書いており、「断る」「やめる」判断の自由度が高い立場を前提にしている部分があります。
組織の中で仕事をしている人には、そのまま実践できない場面も出てくるのが正直なところです。
こんな人におすすめ
- 頼まれると断れず、気づけば自分の時間がなくなっている人
- タスクが多すぎて何から手をつけるかわからない人
- 「忙しいのに成果が出ていない」と感じている人
- 時間の使い方より「何をやるかの選び方」を変えたい人
まとめ
エッセンシャル思考は、「もっと効率よくこなそう」ではなく「そもそもやることを絞ろう」という本です。
忙しさに追われている人が読むと「やらなくていいことがこんなにあったのか」と気づかされます。
内容の重複が多い点は否めませんが、同じメッセージを繰り返すことで考え方が自然と染み込んでいく効果もあります。
時間術の本をいくつか読んできたけど変わらない、という人は、テクニックを学ぶ前にこの本で「何をやめるか」の考え方を整えるのがおすすめです。
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