【書評】サイコロジー・オブ・マネー|清掃員が9億円を築いた理由と、投資を始める前に知っておきたいこと

おすすめ本

「投資ってよく聞くけど、自分には関係ない話かな」——そう思ったことはありませんか?

この本は、投資の方法を教える本ではありません。
「お金とどう向き合うか」という、もっと根っこの部分を教えてくれる本です。

普通の清掃員が、9億円の資産を築いた。その理由がこの本に書いてあります。
個人的には、9億円という大金は縁のないように感じますが笑
でも、この本が教えてくれる「考え方」は、誰にでも使えるものです。

「サイコロジー・オブ・マネー」は世界43カ国以上で刊行され、Amazonレビュー2,000件超えの世界的ベストセラー。
この記事では、投資未経験の人でも刺さる3つの考え方と、読んだあとの次のステップをまとめます。

サイコロジー・オブ・マネーってどんな本?

著者はモーガン・ハウセル。ウォール・ストリート・ジャーナル紙の元コラムニストで、長年にわたり投資家や富裕層のお金の行動を観察してきた人物です。

タイトルの「サイコロジー(心理学)・オブ・マネー」が示す通り、この本は投資手法や節約テクニックを教える本ではありません。

「なぜ人間はお金に関して非合理な行動をとってしまうのか」——その心理的な根っこを、20の短い章で解き明かしていきます。
1章あたり15〜20分で読めるので、隙間時間を使ってして少しずつ読み進められます。

この本が伝える一番大切なこと

著者がこの本で一貫して伝えているのは、シンプルなメッセージです。

「経済的な成功は、何を知っているかよりも、どう振る舞うかが重要だ」

金融の知識がなくても資産を築く人がいる。逆に、金融のプロでも破産する人がいる。
その差は「知識」ではなく「行動のパターン=心理」にある——というのが本書の出発点です。

投資成績が良かった人3選みたいなもの聞いたことがありませんか?
①証券口座のログインパスワードがわからなくなった人
②投資していることを忘れた人
③故人
まさに、【どう振る舞うか】が重要だということですね。

特に刺さった3つの考え方

① 清掃員が9億円を築いた理由——「時間」こそ最強の武器

本書は、ある清掃員の話から始まります。

ロナルド・リードは、ガソリンスタンドと清掃員として生涯を過ごした普通の人物でした。
しかし2014年に92歳で亡くなったとき、その資産は800万ドル(約9億円)に達していました。

派手な投資も、特別な才能もありません。
ただ、倹約を続け、良い企業の株を長期で持ち続けた。それだけです。

一方、同じ時期にハーバード大学MBA卒のエリートが、豪邸(維持費だけで月29万ドル)を建てたあと2008年の金融危機で破産しています。

2人の明暗を分けたのは、知識でも才能でもなく「感情のコントロール」でした。

ウォーレン・バフェットの資産の大半も、65歳以降に積み上がったものです。
複利は「時間」があってはじめて本当の力を発揮する——これを腑に落とせるかどうかで、投資行動がまったく変わります。

② お金持ちに見える人が、実は貧しい理由——RichとWealthの違い

著者はRich(リッチ)とWealth(ウェルス)を明確に区別します。

Richは「今、高い収入や派手な消費をしている状態」。
Wealthは「見えないところに蓄積された、まだ使っていない資産」。

SNSで高級車や旅行を発信している人がRichに見えても、Wealthがあるとは限りません。
本当の富は「外から見えない」からこそ、積み上がっていくものです。

見栄のための消費をやめたとき、はじめてWealthへの道が開ける。
これは投資を始める前に知っておきたい視点です。

③ お金の正解は、人によって違う

人は自分が生きてきた時代・経験をもとにお金を判断します。

バブル崩壊を経験した世代は「株は怖い」と感じやすい。
NISAが当たり前になった今の若い世代は「投資は普通のこと」と感じやすい。

どちらも間違っていない。それぞれの経験に基づいた合理的な判断をしているだけです。
でも、その判断が客観的なデータとズレていることがある。

「自分の常識=正解」ではない。この認識を持てるかどうかで、長期的なお金との付き合い方が変わります。

正直なネガティブポイントも

この本は「具体的に何をすればいいか」はほとんど書かれていません。

「NISAで何を買えばいいか」「固定費をどう削るか」という実践的なノウハウを求めている人には、物足りなく感じると思います。
また20章構成で各章が短いため、「読み応えが薄い」と感じる人もいます。

じっくり読むというより、何度も読み返して腑に落としていく本という印象です。

こんな人におすすめ

  • 投資に興味はあるけど、何から始めればいいかわからない人
  • 「お金持ちになりたい」より「お金で失敗したくない」と思っている人
  • NISAを始めたのに、なんとなく不安が残っている人
  • 知識はあるのに、なぜか行動できていない人

この本を実際に読んで、筆者が変わったこと

私はこの本を読んで、NISAの毎月の積立額を変更しました。

これまで投資をしてこなかった私ですが、いろいろな書籍を読み漁り、投資を始めました。
複利の力を最大限に活かすために、貯金を切り崩しながら、
毎月10万円を積立していました。

正直、かなり無理をしていました。
毎月10万円もの大金を生み出すために、あらゆることを考え、
日々、預金残高や給与明細、家計簿とにらめっこしていました。

私の投資は全く体系化されていませんでした。
そこで改めて、30年後の資産額についてシミュレーションしてみたんです。

  • 年間:120万円投資、15年でNISAの非課税枠:1,800万円を埋める
  • 16年目~30年目まではほったらかし
  • 運用利回りは5%想定

上記で、30年後の資産は約5,600万円です。
これに各種年金(国民年金、厚生年金、企業型年金)が入ってくるとすると、
正直老後の生活が豊かすぎます笑
『老後の生活を豊かにするために、
今の生活を犠牲にするのは間違っているんじゃないか』という思考になりました。

ということで私は月々の積立額を、10万円から3.5万円に変更したのです。

結果:月6.5万円の余裕が生まれたということです。
考え方の転換ですね笑

日々のお金との格闘からも解放され、今の生活と老後のバランスが取れた状態になりました。

「じゃあ具体的に何に投資すればいいの?」という疑問が出てきた方へ。
次に読むべき本を下のステップで紹介しています。

読んだあとの次のステップ

この本を読んで「よし、動いてみよう」と思ったなら、次に読むべき本が2冊あります。

①「ほったらかし投資術」(近日書評公開予定)
「具体的に何を買えばいいか」「どう管理すればいいか」に特化した本です。
考えすぎず、シンプルに投資を続けるための方法論が書かれています。

②「お金の大学 改訂版」
固定費の削減・新NISAの使い方・副業の選び方など、お金全体を整えるための一冊です。
投資だけでなく「家計の土台」から見直したい人におすすめです。

【書評】改訂版 お金の大学|原著との違いと、今から始めるなら読むべき理由

④「DIE WITH ZERO」
「今の生活と老後のバランス」をもっと深く考えたくなったら、この本がおすすめです。
「老後のために今を我慢する」という発想を根本から問い直してくれる一冊で、サイコロジー・オブ・マネーとセットで読むと、お金との向き合い方がぐっと整います。

【書評】DIE WITH ZERO|「ゼロで死ね」の本当の意味と、読むべき人・読まなくていい人

まとめ

「サイコロジー・オブ・マネー」は、お金の増やし方を教える本ではありません。
「人間がお金でなぜ失敗するのか」という心理を教えてくれる本です。

清掃員が9億円を築き、エリートが破産する。
その差は知識でも才能でもなく、感情のコントロールと時間の使い方でした。

投資の前に読む本として、自信を持っておすすめします。

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